
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ
Reading
Aki no ta no Kario no io no Toma wo arami
Wa ga koromode wa Tsuyu ni nure tsutsu
和歌の意味
秋の田の稲田の仮小屋に身を置いていると、屋根をふいた苫(とま)の網目があらいので、私の着物の袖は露に濡れてしまうばかりだ。
Meaning
The roof cover of the temporary shed for harvest in autumn is so rough that my sleeves are getting wet and wet with dewdrops.
鑑賞
苫(とま)とは、菅(すげ)や茅(ちがや)などの草を編んだ小屋の屋根にふいたり、小舟の上部を覆って屋根の代わりに仕立てたもの。寂しさやわびしさを思わせる語
天智天皇は平安時代の歴代の天皇の祖先として尊敬されており国家の礎を作った天皇として格別の位置にある。
この歌は農民を思いやる歌として、広く国民に親しまれ、鎌倉時代の定家が、百人一首を編纂する時に巻頭に置くことにした。