百人一首の解説

The meaning of Hyakuninishu waka poems

No.003

柿本人麿呂

Kakinomoto no Hitomaro

柿本人麿呂

あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
ながながし夜を ひとりかも寝む

Reading

Ashibikino Yamadori no wo no Shidariwo no
Naganagashi yo wo Hitori ka mo nemu

和歌の意味

山鳥の尾が、しだれて、ながながしく垂れ下がっているように、秋のながながしい夜を淋しく一人で寝るのだなあ。

Meaning

It's not interesting to sleep alone such a long night in autumn as a Japanese pheasant's trails.

鑑賞

山鳥はキジ科の鳥、尾が長いのは雄、昼は雌雄一緒にいるが、夜は離れて別々で寝るという習性があるそうで、一人寝を表す言葉として用いられる。愛する人を思い、秋の長い長い夜を一人で過ごす淋しさをしみじみと感じる歌です。
ながながしという口調がとても印象的ですね。
柿本人麻呂は、和歌の神様と言われています。宮廷に仕え、天皇家を讃える和歌を沢山作りました。
謎も多い人です。歌聖と呼ばれ、称えられています。